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送別会の贈り物|いじわるクイズ

本日の送別会は18:00からです。
場所はノンデミーテ、会費は3000円ですので、よろしくお願いいたします。
承知しました。

上司からのメッセージに、定型文で返信し、香は時間を確認する。
現在時刻は、15時30分。
送別会の会場は自宅から20分程の距離のため、時間にはまだ余裕があるようだ。

「そうだ、お花買いに行かなきゃ」

今日の送別会はお世話になった上司のために開かれる。
最後に花を渡し、感謝の言葉を伝えたいと思った香は、早々に外出の準備を終え、近所の商店街へと向かうことにした。

商店街には3件の花屋が入っており、近い順に全ての花屋を見て回る。
最後の1件を見終わった時、香はなぜか浮かない顔をしていた。

「花ってこんなに高いんだ。どうしよう。」

入社して1年の香の給料はそれほど高いとは言えない。
自宅の家賃や光熱費、さらに実家への仕送りなどを含めると、雀の涙ほどしか残らないのだ。
ただでさえ会費の3000円が痛いと思っていた香にとって、花はとても高価なものに思えた。

香の予算は1500円。
この金額で買える花束やフラワーアレンジメントというのはボリュームや華やかさがかけており、お世話になった上司に贈るにしては、少々物足りない。
なんとか安くする方法はないかと考えていると、香の目に『1束300円』の文字が飛び込んできた。

『1束300円』と書かれた花束は少々小ぶりで、取り合わせもイマイチなものばかり。
しかし、これらをいくつか買い、自分でまとめて綺麗に包めば、それなりのものになりそうだ。

香はもう一度1軒目の花屋から周り直し、安売りされている花束がどれくらいあるのかを確認する。

「1軒目のあれと、2軒目のあれとあれ、3軒目のあれとあれ……包装紙やリボンは家にあるし、うん!いける!」

頭の中でイメージし、それに納得した香は、1軒目で1束、2軒目と3軒目で2束ずつ花束を買い、急いで自宅へと戻った。

 

その日の晩。
無事に送別会が終了し、香は家に帰ってきた。

部屋の明かりをつけ、座椅子に腰かけた時、カバンの中でスマホが振動し始める。
慌ててスマホを取り出すと、今日の送別会で主役だった上司からの着信だった。

「もしもし、香君?」

「はい!」

「今日はありがとね、たくさんのお花まで頂いて嬉しいよ。」

「いえ、こちらこそ、いつもお世話になってばかりで…。本当にありがとうございました。」

「まぁ会社は別になるけど、同じ業界のままだし、またどこかで一緒に仕事できるといいね。」

「じゃあその時までに、もっと仕事ができるようになっておきますね!」

「たくましいね、でも無理はしないように。」

「はい、ありがとうございます。」

「じゃ、またね。夜遅くごめんね、おやすみなさい。」

「はい、おやすみなさい。」

ーー。

香は、電話を切り、大きく伸びをした。

「よし!私も頑張ろっと!」

そう口にした瞬間、テーブルの上に一輪だけ飾られていた花と目が合った。
扇風機の風に揺れるその花は、まるで香を応援するかのように、小さく揺れていた。

 

香が上司に渡した花束は何束でしょうか?

香は3件の花屋で、それぞれいくつかの花束を買っていますね。
では、香が上司に渡した花束は何束だったのでしょうか?

 

参考データ
想像力
(3.0)
観察力
(2.0)
知識
(2.0)
難易度
(2.0)
買った数ではない
香はどのようにして花束を渡した?
正解は、「1束」

『1束300円』と書かれた花束は少々小ぶりで、取り合わせもイマイチのものばかり。
しかし、これらをいくつか買い、自分でまとめて綺麗に包めば、それなりのものになりそうだ。

香はもう一度1軒目の花屋から周り直し、安売りされている花束がどれくらいあるのかを確認する。

「1軒目のあれと、2軒目のあれとあれ、3軒目のあれとあれ……包装紙やリボンは家にあるし、うん!いける!」

頭の中でイメージし、それに納得した香は、1軒目で1束、2軒目と3軒目で2束ずつ花束を買い、急いで自宅へと戻った。

購入したのは5束でしたが、香はそれらを1束にまとめることにしました。
つまり、上司に渡した時には、5束の花束は1束の大きな花束になっていたということです。