シーン1 家の中
「あー、痛い、もう我慢できない。」
男はイライラしながら、机を指でトントンと叩いている。
「ねぇ、あなた一度◯◯◯◯に行った方がいいんじゃない?」
男の手に自分の手を重ね、女は優しい声でそういった。
「んー、わかってるんだけど……。やっぱり……。」
怒られたわけではないが、男は少し申し訳なさそうにそういった。
「私の知り合いにXXXになった人がいるから紹介してあげようか?」
女は「腕の良い先生だから、安心して」と続け、スマホを手に取り、どこかへ電話をかけ始めた。
「おいおい、勝手に…。はぁ、腹をくくるか。」
シーン2 街の中
「おいおい大丈夫か兄ちゃん!こりゃ派手にやったな。」
目の前で電柱に突っ込んだ車を見て、老人はあわてて駆け寄る。
「いっててて、やっちまった。」
運転席に座る男は、思いの外はっきりとした口調でそういった。
「あっちゃぁこりゃ◯◯◯◯だな、一体どうしたんだい?」
運転席の隣まで来た老人が、今聞かなくてもいいことを男に聞いた。
「XXXが悪くて、よく見えなくて…。おっちゃんとりあえず救急車呼んでくれる?足が折れてるかも」
男は律儀に老人の質問に答え、指先を動かすのも辛いというような表情で、老人にお願いをした。
「わかった、すぐ呼ぶよ。これだけぐちゃぐちゃなのに、それで済んだのは、不幸中の幸いだな。」
シーン3 会場の中
「勝谷選手、見事なKO勝ちでしたね!」
眩いフラッシュに包まれる男に向けて、女性がマイクを向けている。
「そうですね、ずっとあれを狙っていたので、うまく決まって良かったです。」
謙遜しているようなセリフだが、男の顔には、「ドヤ」という心の声がにじみ出ている。
「これで3度目の防衛ですが、今のお気持ちは」
マイクを持った女性が質問をしているところを、遠目に見ている別の男がもう一人。
「あっちはすごい人だな、◯◯◯◯となった俺のもとには誰も来ないのは当然か…。」
満身創痍という顔をした男が、椅子に深く腰掛けひとりごちている。
「君もなかなかのものだったよ。」
椅子に座った男にこう語りかけ、肩に手を置いたのは、初老の男性だった。
「あ?あぁ、ありがとう、ございます。あなたは……?」
気配なく近づいてきた初老の男を見て、椅子に座っていた男はすぐに立ち上がった。
「おっと、あまり無理しないでくれよ。私は、この試合のXXXをしていた森田だ。私は君が勝つと思ってたんだが、惜しかった。けどまだ諦めていないんだろう?」
森田と名乗った初老の男は、そう言ってもう一度男の肩に手を置いた。
「勝負に惜しいもなにもありませんよ。でも、次こそは必ず、勝ちます。約束しますよ。」
男は奥歯をぐっと噛み締め、そう答えるのが精一杯という顔をしている。
「ハハハ頼もしいね。では、次を楽しみにしているよ。」
◯◯◯◯とXXXに入る言葉はなに?
◯◯◯◯には、ひらがな4文字。
XXXには、ひらがな3文字が入ります。
それぞれ漢字にすると、意味が変わる言葉です。
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