ある朝、きつねは無性にいなり寿司が食べたくなり、人に化け、いなり寿司を買いに行くことにした。
「どうせやし、たぬきのやつも誘たるか。」
一人で人里へ下りるというのも寂しいので、道中に住んでいるたぬきをついでに誘ってみることにしたようだ。
第一問 たぬきのひとり旅
たぬきの住処に着いたきつねだったが、どうもたぬきの姿が見当たらない。
辺りを見回していると、たぬきがテーブル代わりにしていた切り株の上に、書き置きがあるのを発見した。
「あの暗号好きのたぬきめ、たぬきのくせになんちゅう達筆な。」
置いて行かれた寂しさを誤魔化すように、きつねは少しズレた感想を口にした。
少々落胆しつつも、たぬきが残した暗号を解いてみることにしたきつね。何かヒントはないものかと当たりを調べると、旅の予定地をリストアップしたようなメモが見つかった。
どうやらたぬきは、この候補の中から旅先を選んだようだ。
頭の良いきつねは、すぐに答えにたどり着き、独り言ちる。
「こりゃ、しばらくは帰ってこんな。」
たぬきは、どこへいったのでしょうか?
以下の選択肢から、答えを選びましょう。
1.ナイロビ
2.シアトル
3.モスクワ
4.名古屋
5.シカゴ
6.上海
第二問 いじわるきつね
「あそこへ行ったいうことは、きっとあの人とこに泊まっとんやろな。」
きつねとたぬきには、人間の友達がたくさんおり、たぬきは旅行の度に友人の元を訪れる癖がある。
「どうせやし電話して、お土産の希望でも伝えとこ。」
そう考えたきつねは、人里へ下りるついでに、たぬきが泊っているであろう友人宅へ電話をかけてみることにした。
山から人里へ下ると、大きく「7」と書いた看板が目に入り、やたらと眩しいその店に、キツネは無意識のうちに歩を進める。
そのお店の前にある、「こうしゅうでんわ」と呼ばれるものを手にしたきつねは、ダイヤルを押すことなく、突然いじわるな顔をした。
どうやら、何か面白いことを思いついたようだ。
手に取っていた緑の受話器を元に戻し、眩しいお店の中へ入っていくきつね。
「イラッシャーセー」
思いのほか大きな声を出した店員に、少しビクッとしながら、狐は紙とボールペンを購入した。
そのままイートインコーナーで何かを書いたキツネは、ニヤニヤしながらコピー機の前へ行く。
タッチパネルを器用に操作し、手元のメモ帳を見ながらたぬきが泊っている友人宅へFAXを送ったようだ。
「おーいたぬき、きつねからFAXが来ているよ」
友人宅で、優雅に朝食を食べていたたぬきは、複雑な顔で1枚の紙を手に取った。
「あのきつねめ、こんな手の込んだことをして、何のつもりなんだか。」
やれやれと口にしながらも、たぬきはどこか嬉しそうに暗号を解きはじめる。
「ん?この暗号は、儂の考えたものと同じ……だけではないのか。」
「きつねからファックス……なるほど、あのきつねが考えそうなこった。」
きつねが伝えたかったことは何?
暗号を解読して、きつねの伝えたかったことを明らかにしましょう。
第三問 ごきげんなきつね
たぬきにFAXを送った後、きつねはあるお店へ向かう。
その途中、ことりがきつねに話しかけてきた。
「きつねさん、ごきげんだね!」
ことりの甲高い声に少しイラッとしながらも、きつねはこれから向かうお店のことを思い出し、よだれを垂らしながら嬉しそうにこう答える。
「そらそうや、ここんとこずっと我慢してたんやから。」
ことりは、何の事だかという顔をして、そうかいと言い残し、飛び立っていった。
お店に着いたきつねは、ある物を購入し、山へ帰って行きました。
きつねが買った「ある物」とは
きつねはどうしても「ある物」が欲しかったそうだ。
それはなんだろう。