このページの問題は、雑学クイズとなっております。
知らない雑学の場合、検索などで調べながら解いてみましょう。
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ピンポーン♪
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広い室内に、大きな音が響き渡る。
男は慌てて持ち上げたばかりのコーヒーカップをソーサーの上に戻し、鏡を一瞥したあと、玄関へと向かった。
段ボールを持った男
「はいはーい」
声を出しながらドアを開けると、汗だくの男が段ボールを抱えて立っていた。
「宅急便です。クシイ マナブ様でお間違いないですか?」
段ボールを持った男はぶっきらぼうにそう言った。
「あ、いえ、クシイ ガクです。」
九椎は、言いなれた口調で間違いを訂正する。
「失礼しました。こちらに受取りのサインを頂けますか?」
渡されたボールペンを手に取り、左手に持っていたハンコをそっとポケットにしまう。
九椎は、「ここでいいですか?」と確認してから、伝票の隅にサインをした。
「どうもありがとうございます!」
段ボールを持ってきた男は、初めて笑顔をこちらに向け、足早に去っていく。
「はい、ご苦労様です〜」
九椎は男の背中に声をかけ、室内へと戻った。
第一問 九椎の家に来た人は誰でしょう?
九椎の家に来た、段ボールを持った男は、次のうちどの人でしょう。
- 日本郵便の人
- 佐川急便の人
- ヤマト運輸の人
- 顔見知りのピンポンダッシュの人
品名は「白」
九椎はテーブルの上に箱を置き、早速中身を確認しようとしている。
「中身はなにかなぁ~♪」
なかなか剥がれないガムテープと格闘していると、段ボールに貼りつけてある伝票が目に入った。
「ん?あ!あれか!」
どうやら彼は伝票を見ただけで中身が分かったようだ。
伝票に書いてある送り主の名は『武田』
大学で同じサークルに所属していた友人だ。
ちなみに彼らは、語源研究会というなかなかしぶいサークルに入っていた。
肝心の品名欄には、たった一文字「白」と書かれているだけで、他に中身がわかりそうなことは書いていない。
時期的に考えると、おそらく誕生日プレゼントだということがわかる程度だ。
「サイズは合うかなぁ」
ガムテープとの格闘に勝利した九椎は、うきうきと段ボールを開けた。
第二問 段ボールの中身はなんでしょう?
九椎は段ボールを開けることなく、伝票を見ただけで中身がわかってしまったようです。
段ボールの中身は、次のうちどれでしょうか?
- Tシャツ
- Yシャツ
- Gパン
- スウェット
友人の武田
箱を開けると、思った通りの物が入っており、九椎は手にとって確認する。
「おぉ、これはピッタリサイズだ。」
体に当て、サイズを確認した九椎は、嬉しそうに独り言を呟いた。
九椎はお礼の電話をしようと、スマートフォンを探しはじめる。
その時、パサッと足元に何かが落ちた気配がした。
「ん?カード?何か書いてある。」
足元のメッセージカードを拾い、中に目を通す。
どうやら、段ボールの中に一緒に入っていたものらしい。
手紙を読んだ九椎は、送り主の武田に電話をかけた。
耳にあてたスマホから、数回のコール音が聞こえた後、「もしもし?」という低い男の声が聞こえてきた。
「もしもし?九椎だけど、誕生日プレゼント今届いたよ、ありがとう」
九椎は、見えるはずの無い相手に軽く頭を下げながらお礼を言う。
「お!もう届いたか!どうだ?気に入ったか?」
お礼を言われた武田は、嬉しそうにそう聞き返した。
「うんとっても!サイズもピッタリで、さすがだと思ったよ。」
「そりゃもう長い付き合いだからな。ところで、最近どうよ?」
武田は、メッセージカードと同じようなことを質問する。
「んー僕の方はぼちぼちってところだね、そっちは?」
本当は色々と心配事もあるが、友人に気を遣わせまいと、九椎は曖昧な返答をした。
「そっか、俺はまぁ、順調だね。新しい土地にも馴染んだとこ。」
何かを察した武田は、話を微妙にズラし、自分の話を始める。
「転勤したんだってね、関東は住んだことないからわからないけど、住み心地はいいの?」
九椎は、メッセージカードを見てから気になっていたことを素直に質問した。
「え?俺、関東には住んでないぜ?」
武田から予想外の返答がくる?
「でもメッセージカードにそう書いてなかった?」
テーブルの上に置いたメッセージカードをもう一度見ながら、九椎はどういうことかと尋ねた。
「よく読み返してみろよ、関東なんて書いてないから。まぁここを関東地方と言う人もいるみたいだけど、おれは中部地方って習ったぞ。」
武田との付き合いが長い九椎は、武田は今、意地悪な顔をしているのだろうと思った。
「あ、あぁ、そういうこと?」
少しの間が開いたあと、九椎はひとつの答えにたどり着く。
「そういうことだ。あ、悪いキャッチ入った、仕事の連絡だ。またかけるから一度切るぞ」
「あ、うんわかった。ありがとう。」
通話が終わり、スマホをポケットにしまった九椎は、ハンコをしまうのを忘れていることに気づき、玄関へ向かった。
「そうか、武田は今あそこに住んでるんだ。来月にでも遊びに行こう」
九椎はハンコをしまいながら、心のスケジュール帳に、新しい予定を書き込んだ。
第三問 友人の武田が住んでいる場所は?
- 群馬
- 埼玉県
- 長野県
- 山梨県